自己破産しても生活保護を受けられる?

ストレス社会の中で生きている日本のサラリーマン。頑張りすぎで、過労や病気で倒れてしまうケースも珍しい時代ではなくなりました。困難な状態で仕事を続けることができない場合でも自分や家族を守るためにはお金が必要です。そんな暮らしが困難になった人を国がサポートしてくれる制度が生活保護制度です。また、債務整理のひとつ自己破産をすれば、借金が無くなる方法もあります。借金をしている人にとって、どちらの制度もメリットになります。今回は、借金で自己破産をしてしまった場合でも生活保護は受けることができるのかを解説していきます。

生活保護という法律

生活保護とは、生活困窮状態にある国民に対し、国が最低限必要な生活と自立を助長する制度のことです。鬱病で仕事ができない無収入の若者や年々多くなってきている無年金の高齢者まで、年齢を問わず受給条件に該当する人は申請をすることができます。厚生労働省が発表した被保護者調査によると2019年には、約163万世帯。年金制度の崩壊や非正規雇用労働者の増加で世帯年収の低下により、20年ほど前は60万世帯ほどであった生活保護の受給者数が、2.5倍ほどと近年増加し続けている傾向にあります。

生活保護の対象者

生活保護は、日本国民全員が受給できるものではなく、4つの受給条件があります。

1つめは、家や車・貯金などの資産価値のある財産を持っていない人。2つめは、病気や怪我などで働くことが困難で、収入が生活基準以下の人(基準額は、自治体ごとに決まっていますのでお近くの市町村でご確認ください。)3つめは、年金や手当など他の制度を利用していない人。最後の4つめは、親戚や兄弟などの親族から生活の援助を受けていない人が対象です。生活保護は、国民最後のライフライン。生活保護を受ける権利があります。受給条件を満たしている人は、迷うことなく行動に移してください。福祉事務所が調査をし、対象となれば保護を受けることができます。

自己破産をした人もOK

返済できず苦しめていた借金がゼロになり、債権者からの恐ろしい取立ても無くなる債務整理のひとつ「自己破産」。一見すると平和な生活が戻ってくるように思えますが、自己破産をすると、期間限定で職を失ってしまう場合もあります。多額の借金が払えず自己破産をした人が、その後も仕事ができず生活が困難になっている場合、頼れる国の制度は「生活保護」だけです。自己破産をすると借金は無くなりますが、収入が増えるわけではありません。自己破産と生活保護は、全く関係のない制度です。自己破産をしたからといって、生活保護を受給できなくなることはないのでご安心ください。

自己破産と生活保護どっちが先か

生活基準以下の生活を余儀なくされ、借金でも苦しみ返済の見込みもない場合、生活保護を受給されても、これを借金返済に充てることはできません。万が一、見つかってしまった場合、生活保護を打ち切られてしまうこともあります。したがって、まずは専門の知識を持った弁護士に相談をして、債務整理をしてもらうことをお勧めします。債務整理の中でも自己破産は借金が全額免除されるので、一度ゼロにした状態から生活保護を申請し、暮らしを立て直すケースが多いです。自己破産をしたいがその費用がない人も弁護士費用を立て替えてくれる法テラスの「民事法律扶助制度」もあり、収入要件と資産要件を満たしていれば利用することができます。

実質ゼロ円で自己破産できる

法律扶助制度は、あくまで立て替えてもらう制度なので返還しなければなりません。立替金は、生活保護受給者の場合は20万円まで。利子はつきませんが、通常長期的な返還が必要です。ですが、生活保護を受けている人は、破産手続き中の返還から猶予してもらえます。自己破産が成立すれば、返還は免除されます。この制度を利用すれば、お金をかけることなく自己破産ができるのです。お金がなくて弁護士を利用できないという人は、民事法律扶助制度があることを知っておきましょう。

まとめ

結論、自己破産でも生活保護は受けられます。生活保護を受けるなら、まずは債務整理から。借金がある場合、自己破産をしてから申請する事例が多いです。民事法律扶助制度を利用すれば、弁護士の費用もかかりません。生きていくということは、それなりにお金がかかります。自己破産をしたからといって、食べていくお金がなければ、元のような暮らしに戻ることはないでしょう。生活保護を受給されれば、最低生活費に足りない額だけ生活保護が支給されます。今の生活が崩壊する前に、債務整理をして自己破産や生活保護の申請を検討してみてはいかがでしょうか。

・生活保護制度があなたを守ってくれます

・受給条件に該当しているか確認しましょう。

・自己破産をしても生活保護の対象に

・順番は自己破産から

・自己破産の費用は心配無用